9月17日に7th Retina Today in KurumeをWebで行いました。
今回は新進気鋭の網膜専門医として活躍中の東邦大学の橋本りゅう也先生と福島県立医科大学の石龍鉄樹先生にご講演頂きました。
まず橋本先生には外来、手術をはじめとした日常診療において、眼循環測定装置レーザースペックル血流計(LSFG)を駆使して診療を実践されているお話しを頂きました。日々漫然と診療するのではなく、眼循環学の科学的視点をもってぶどう膜炎、視神経炎、弱視診療や糖尿病網膜症に対する硝子体手術に取り組むことにより新しい病態理解とよりよい治療に結びついている大変興味あるお話しをお示し頂きました。
また、アメリカで学会発表の際に自ら留学先を見つけてアイオワ大学に留学されたことも紹介され、大変印象に残りました。
引き続いて石龍先生に「サステナブル加齢黄斑変性治療」のタイトルでご講演頂きました。サステナブル(Sustainable)とは「持続可能な」という意味です。2015年にSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が国際連合で採択され、注目されている言葉です。現在世界の人たちが共通の目標として取り組み始めているのが「サステナブル」な社会の実現です。加齢黄斑変性治療もサステナブルに行う事が大切です。導入期の3回投与が必要である事、TAE(4週間隔)がPRNより優れている事、反応良好例は16週間隔、不良例は12週まで延長する事、中止例でも3-6か月間隔で診察することが必要である事など、先生の豊富なAMD診療経験からお示し頂きました。
当日はちょうど史上初めて福岡県に台風が上陸した時間帯でしたが、オンラインで全く気にすることなく、今回も充実した2時間を過ごすことができました!
橋本先生、石龍先生、お忙しい所、本当にありがとうございました。先生方を見習って明日からも真摯に診療に取り組み、患者さんに喜ばれるよりよい眼科を実践したいと思います!
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